「緑色の部屋」を記録したと思われる写真
緑色の部屋とは、バックルームにおける未確認の階層、または放浪者の間で流布されていた都市伝説である。この記事では特に前者の階層について述べる。
概要
緑色の部屋とは、空間を外れ落ちたとき、極めて稀に到達すると思われる階層である。意図的に到達する手段は確認されておらず、必ず特定の階層に出るとされる手段で空間を外れ落ちた場合にも、割り込むようにこの階層へと移動する可能性が存在するようである。その侵入手段の偶発性と滞在可能な時間の極端な短さによって、この空間の情報は不明瞭である。
現象
帰還した者たちの証言によると、この階層には長くとも数秒間か、大抵は極めて一瞬の間しか滞在できず、即座に別の階層へと移動してしまうという。再移動の行先は緑色の部屋へ侵入した者がその直前に滞在していた階層であり、緑色の部屋へと外れ落ちた場所の近く、しかし正確に同じではない地点に移動することが多いとされる。緑色の部屋からの移動は、突如として目の前の空中を外れ落ちるようにして発生する。
このような、外れ落ちた後に付近へと再出現する現象は、稀な外れ落ちの失敗例として以前から言及が存在した。危険な階層からの脱出時に運悪く「外れ落ちの失敗」が発生し、危険な階層に押し戻されてしまったという報告が過去になされていたが、これは緑色の部屋への侵入事例であったと考えられている1。
発見経緯
緑色の部屋は、時折フォーラムに投稿される未確認情報などの形で以前から都市伝説的に知られていた。外れ落ちる際に到達する可能性のある狭い空間というのがその趣旨であったが、あくまでも噂としての色が強く、実在する階層としての文脈で語られる機会はそれほど多くなかった。実際そのような噂話の中には、バックルームから脱出できない放浪者たちが抱くある種の諦念を交えた冗談や創作が少なからず含まれており、危険性や異常性が誇張されていたようである。しかし、偶然に撮影したとされるこの階層内部の画像が投稿される2と、実際に侵入した憶えのある者たちによって次第に情報が総合され、その実質が推察されていった。
空間
階層自体はごく狭い立方体の部屋であり、洗面台がひとつ存在する他に調度などは見られないようである。洗面台の高さまでの壁は板張りで、その上は壁も天井も緑色であり、床にはグレーのカーペットタイルが敷かれている。天井には電球型の明るい照明が設置されており、これを操作すると思われるスイッチが壁面に存在する。ただし、これらを操作するより前に移動が発生してしまうため、洗面台やスイッチの機能性については現在まで確認されていない。
全くの無音であったという証言が多いが、何らかの物音が聴こえたという情報も存在する。いずれにしても、外れ落ちた直後の衝撃によって狭い空間内に音がよく反響し、その後すぐに移動してしまうため、音を含めて階層内の情報は曖昧である。
壁面には木目調の扉がひとつだけ存在するが、これが開いていたという報告は存在しない。
出口と入口
階層への入り方
- 空間を外れ落ちると、ごく稀に緑色の部屋へ到達するものと思われる。
階層からの出方
- 緑色の部屋に侵入してから長くとも数秒が経過すると、直前にいた階層で外れ落ちた場所の付近へと戻る。

