Level 96 N
評価: +17+x
blank.png

危険度: 1
空間信頼性: 不安定
実体信頼性: 実体なし
情報提供待ち

BBC90A6A-7F44-4EB1-BB95-A4C50128364A.png

放浪者により撮影された Level 96 N 。

Level 96 N とは、バックルームにおける 96 N 番目の階層である。


概要

Level 96 N は現実世界の試験会場を模したような空間である。放浪者によって細かな空間の相貌は異なるが、主に大学の講義室やオフィスビルの貸会議室などである場合が多い。ただし、放浪者とは全く関係の無い空間である事だけは共通しており、放浪者が過去に何らかの試験を受けた場所が現れることは無い。当階層群は異なる空間の様相を持つが同一階層として定義されており、その理由は後述する"試験"の存在が一致しているためである。

Level 96 N は少し肌寒く、真新しい糊の香りと鉛筆の匂いがし、空気が少し枯れたように乾燥している。また、静寂ではあるが、僅かに紙の擦れる音や筆の走る音、椅子が摺られる音に物が落ちる音、人らしき呼吸音と一人の足音、そのような試験らしき音が誰も居ない部屋に響き続けている。しかし、物音が確認されているにも関わらず、放浪者の持ち込んだ私物を除き筆記具の類が発見された事は無い。また、チャイムが鳴る事は無い。


試験

Level 96 N の何処か一つの机に置かれている数枚程度の紙束であり、問題用紙、解答用紙、表紙の3つにより構成されている。これらは卯の花色の上質紙である事が多く、現実世界でのさまざまな試験にて使用される紙質と恐らくは一致する。ただし、記載されている内容そのものは放浪者に関する問であり、現実におけるあらゆる試験とは一致しない。また、階層内には筆記具が無いため、書く為の道具を持たない大半の放浪者はそもそも回答する事すらもできない。

表紙

表紙は記名欄を除き白紙であり、欄には既に放浪者の名前が記入されている。誰が名前を書いたのかは不明であるが、筆跡は放浪者のものと一致する。

問題用紙

全て放浪者に関する問題であり、放浪者の過去についてなどが記載されている。また、現在までに内容は事実であったとの報告が大半を占めている。

問題用紙の始端には下記の文言が必ず記載されている。

[放浪者実名]を a 、関係する各所を b とする。

下記に現在までに確認された出題例を列挙する。

問3  a は高等学校である b への通学期間中、常に孤立した状態のままで行動をしなかった。その理由を120字以上200字以下で説明せよ。

問題Ⅷ  a は勤務していた会社 b において、担当案件の納品予定日が確実に遅延する事実を b に告知しなかった。 a の行動の理由について、下記の【ア】から【ク】の空欄にあてはまる適切な語句を答えよ。

【ア】【イ】【ウ】する為の【エ】

【オ】への【カ】【キ】の為の【ク】

【6】  a は文芸サークルで知り合った異性の b に対し、夜に二人で会食する事を初めて提案した。ただし b は同サークルの副代表と既に交際しており、 a はその事実を二日前に認知した上で提案したとする。このとき、 a の提案についての意図を証明せよ。

11  a においては、2014年7月20日に理容美容の専門学校である b を中退した。また、この時に a は再就職及び進学の目処は立っていなかったものとする。このとき、次の各問に答えよ。
(1) a が中退した理由を答えよ。

(2) a の b に対する当時の印象を答えよ。

(3) a の a に対する現在の印象を答えよ。

7)  a は中学校である b の屋上で無人の空間に謝罪を続けていたが、その理由を説明せよ。ただし、その日時は23.5cmの靴を発見した直後とする。

問題9  a は再会した配偶者である b との会話を拒絶したが、それは何故か。その説明として最も適当でないものを、次の①~⑤のうちから一つ選べ。

b の自分が居ない今を知るのが怖かったから
b が自分の覚えている b と違うと思ったから
b に自分の情けない現状を見せたくないから
b と自分が話していいか分からなかったから
b は自分にとって危険な存在だと感じたから

問十三  a がこの試験である b に回答した理由を示せ。

問題用紙の終端には下記の文言が必ず記載されている。

a は、このページで終了である。

解答用紙

解答用紙は記名欄を除き白紙であり、また表紙と同じく記名欄には既に放浪者の名前が記入されている。一切の枠や選択肢などは無く、上記の問題についてどう解答するかは放浪者によって異なる。


入口と出口

階層への入り方

  • Level 96 N に再現性のある入口は現在まで確認されていないが、到達した放浪者がバックルームに長く滞在していた者である事は共通しており、その性質は Level 99 N と類似している。

階層からの出方

  • Level 96 N は空間として非常に不安定であり、長期滞在が不可能である。大半の放浪者は、数時間もせずに別の階層へと外れ落ちる。また、試験に回答していた場合、到達先に放浪者の筆跡を有する文脈の破綻した意味不明な文章が残されている。
  • Level 96 N の試験に回答する事により、稀に現実世界の模倣先と階層が接続されて帰還可能となる。この出口に関しては常に議論の対象であったが、実際に4名の帰還者が確認された為、確定情報として当項目に付記された。また、現実へと帰還した放浪者らは口を揃えて「正直に答えただけ」と報告しているが、到達した大多数が当時の内心を回答しても現実へ帰還できていない事から、その法則性に関しては議論中である。
特に明記しない限り、このページのコンテンツは次のライセンスの下にあります: Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 License