Level 860 N
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危険度: 3
空間信頼性: 不安定
実体信頼性: 友好
情報提供待ち

Child%20Mind

Level 860 N の玩具売り場。

Level 860 N とは、バックルームにおける 860 N 番目の階層である。

概要

Level 860 N は、下方向に無限と思われる百貨店とその屋上に存在する遊園地からなる階層である。屋上が有限の小規模空間であり、時折壁が見られることから床面積は一見有限のように見えるが、実際には床面積は横方向に無限である。階層内には基本的に玩具以外の売り場は存在せず、ひたすらに単調な空間が広がるのみである。各階は階段やエスカレーターによって接続されており、壁際を捜索してもエレベーターが発見されたという報告は存在しない。別の階へ進むために丸3日要したという報告すら存在する。

売り場のほぼ全域が照明で照らされ、暖かく乾いた空調の風が行き渡り、心地よく快適な環境が保たれている。飲食物の確保も容易であり、放浪者にとって友好的な実体も確認されていることから安全な階層に見える。しかしながら、本稿執筆時点で階層からの出口が屋上を経由した方法しか確認されていない点、後述するように屋上に到達するまでかなりの時間が掛かる点、下層階に降り続けた放浪者が失踪する可能性がある点、放浪者に対して未判明の精神影響がある点を考慮して、到達してしまった放浪者は出来る限り早急に屋上を目指すべきであろう。

The%20Guide

提供された Level 860 N の大まかな構造を示す図。

玩具売り場

売り場では天井スピーカーからオルゴールの音色がかすかに聴きとれる程度の音量でゆったりと流れており、気温や湿度も快適で清潔な状況を保っている。放浪者が当階層に到達した際、例外なくこの場所に到達するようである。照明やレイアウトは売り場ごとにバラバラで混沌としており、陳列棚や陳列台に置かれた玩具は多種多様1で現実世界で売られている物品と大差は無い2。これらの商品に値段や原産国といった共通点は見受けられないが、これらの商品は完全に新品で包装を解くだけで使用可能であるという点で一貫している。陳列棚の隙間を縫って階層内を探索していると、通路を塞ぐように放置された物品が見付かる場合がある。これらの物品3は前述した玩具と違い包装のない剥き出しの状態で放置されている。躓いて転倒したとしても大した怪我ではないが、移動する際は足元を注意するに越したことはないだろう。

足元に注意しながら上層階に繋がる階段を探していると、内壁に遭遇することがある。壁には窓が存在しない代わりに、青空の画像を加工したと思われる低画質な青色の壁紙が貼られている場合がある。その近くに立つとどこからともなく雨が壁を叩くような音や雨の中車が走行するような音が聞こえて来る。それらの環境音は壁紙から離れるとピタリと聴こえなくなる。

青色の壁紙が貼られている壁の付近には基本的に噴水式ジュース自販機かポップコーン自販機4が設置されている。設置されている自販機は金銭を投入せずともボタンを押すだけで飲食物を排出し、排出した分だけ自動補填される点から実質的に1台で制限なく食料を補給可能である。ジュースはイチゴミルク味、ポップコーンはシナモンキャラメル味と自販機に記載されているが、両方とも合成香料や人工甘味料が多量に添加されたような甘ったるく薬っぽい風味である。しかしながら、階層脱出の為に必然的に長期間滞在が強いられる状況な為、多くの放浪者はこれらを食料源としている。なお、自販機に紙容器は準備されていないので各自玩具を容器として掬う方法が推奨されている。

玩具売り場において後述する実体以上に不可解な存在として通常の玩具に混ざって陳列棚に放置されているハイビジョンブラウン管テレビがある。これらのテレビは2000年代の現実世界における日本のニュース番組を無音で延々と放映し続けている様である。一度電源が落ちると、再度ボタンを押したりしても二度と点かないようだ。

階段

Aethyr

階段を登った先の Level 860 N の上層階。ベビーカーやベビートイが確認できる。

各階の売り場に唐突に存在する階段やエスカレーター5は、上と下の階を繋ぐのみで2つ以上連続していない。これは上の階に登る度に次の階段やエスカレーターを探す必要があることを意味している。複数の放浪者の証言によって、地上を目指して下層階を目指して降っていくと、段階的に以下のような変化が売り場内で確認されることがわかっている。

  • 照明の光度が低下して暗くなる。
  • 空調が停止して室温が低下して埃っぽくなる。
  • 陳列棚から商品が落ちて床に散乱する。
  • 新品の商品が減少して汚損が増え始める。
  • スピーカーから音色が完全に聴こえなくなる。

下階層に出口を求めて階段を降り続けた放浪者が、「売り場全体が完全に真っ暗だ」という旨の書き込みを残して音信不通になっていることから、下階層に降り続けると失踪する可能性が示唆されている。失踪する詳細な条件は未検証ではあるが、完全に暗闇の階層を探索する危険性を考慮すれば多少時間は掛かっても屋上を目指して登っていくべきであろう。階段を登っていくと、段階的に以下のような変化が売り場内で確認されるようになる。

  • 照明の光度が上昇して明るくなる。
  • 陳列されている商品にベビーカーやベビートイが増える。
  • 飾りが増えて売り場全体がカラフルになっていく。
  • スピーカーからの音色が耳を澄まさずとも聴こえるようになる。
  • 青色の壁紙付近から聴こえる雨音や走行音といった環境音が小さくなる。

報告によってマチマチだが、平均5~6階登っていくと屋上に辿り着く。その頃、貴方の隣には友がいるだろう。

屋上

Chrysalis

Level 860 N の屋上遊園地。画面中央に出口に通じる外通路が見える。

階層からの出口がある最終目的地。周囲をフェンスで囲われた現実世界の日本に存在する屋上遊園地のような小規模空間である。遊具の他に出口に至るまで探索し続けていた放浪者が休めるような休憩所もあるので休息すると良いだろう。遊具は錆と劣化が激しく動作が非常にゆっくりであるが、硬貨を投入せずともひとりでに動いており一緒に遊ぶのにはもってこいだろう。屋上まで登っていくまでに聴こえた雨音に反して放浪者が屋上に着いた時点で雨は上がっており地面や遊具をじっとりと濡らしている。屋上の階段を登って高台から階層を見渡すと現実世界の日本の地方都市のような風景が広がっている。雲すら動かない曇天と鬱々とした濃霧に遮られ、都市がどこまで続いているかは定かではない。

ぬいぐるみ

HALO

放浪者から提供された実体の写真(画像中央)。

階層の滞在が長期化するにつれて幻覚が段々と実体化する形で出現する友好的な実体。3日程度で視界の端に映るようになり、1週間ほどで本物のぬいぐるみと同様に触れるようになる。放浪者の背後を幼児程度の速度でよちよち歩きで追跡してくる。実体を抱き締めると深いリラックスを得られる点や上層階に登っても付いてくる子供のような人懐っこさから実体に名前を付ける放浪者もいる。なお、階層から脱出する際に別階層に連れて行こうとした放浪者もいたが、別階層到達時点で実体は消失しており連れ出すことは不可能のようだ。

精神影響

脱出するまでに数日以上必要とした放浪者の多くが、「朧気だった祖母の顔が鮮明になった」「忘れていた家族旅行先での思い出が呼び起された気がした」などに類する報告をしている。これらは恐らく階層の精神影響によるものと推測されているが、精神影響による具体的な影響は現在でも未知数である。

備考

  • 売り場の陳列棚に現実世界での実家に酷似した住宅模型が置かれていたという報告が数例のみ存在する。これらが何を意味しているかは不明である。
  • 前述した失踪したと思われる放浪者の書き込みによれば実体は下階層に降れば降るほど見覚えのない生地の破れや汚れ、異臭などが目立ち自分から距離を置くようになったという。売り場全体が暗闇に包まれるまで降った時点で実体を見失ったと書き込みを残している点から、実体と階層の最下層に何らかの関係性を見出す放浪者もいるが憶測の域を出ない。

入口と出口

階層の入り方

  • Level 92 N で寝具の床に埋め込まれる形で設置された底が暗くて見えない稼働中のエスカレーターを発見してこれに乗って降りると、段々と意識が混濁していき最終的に Level 860 N に到達する。
  • Level 321 N で屏風によって区切られた畳敷きの空間の中央に置かれたベビーベッドの上で寝ると、目が醒めた時には Level 860 N に置かれたベビーベッドに横たわっている。
  • Level 763 N の子供部屋でぬいぐるみを抱き締めると唐突に外れ落ち、Level 860 N で同じぬいぐるみを抱き締めながら床に座り込んでいる。
  • 現実世界の日本にある百貨店に子供と一緒に来たところ、玩具売り場で我が子が迷子になったので探していたら、いつの間にか自分だけ Level 860 N に迷い込んでいたという報告がある。

階層の出方

  • Level 860 N の下層階に階段で降り続けると最終的に失踪する危険性がある。
  • Level 860 N のビルの屋上にある、別のビルに繋がりそうな外通路を進んでいると、空中で通路が完全に寸断されていることに気づく。そこから飛び降りると地面にぶつかる寸前に外れ落ち、 Level 555 N の屋外で二つの月を仰ぎ見て立ちつくしている。
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