クレジット
タイトル: Level 79 N - Angelcore: "色褪せた黄金郷"
著者: Reinacion
作成年: 2025
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荘厳な佇まいを魅せる祭壇
Level 79 N とは、バックルームにおける 79 N 番目の階層である。
概要
Level 79 N は、西洋宗教を起源とする礼拝堂の内部の様相を示す部屋部屋が、回廊や階段といった経路で果てしなく接続された、際限無く広がる空間である。空間内は常時 12℃ ~ 16℃ の間に保たれ、湿度は 40% 前後を変動し続けている。Level 79 N は、Level 0 のような非線形的空間でもなく、個々へ独自の空間を割り振る特性を有しているわけでもないため、迷い込む事態と化す恐れも最小限にとどまっている。なおかつ複数人での行動も可能であるが、空間が無限に近しい広がりを有することから、離散は非推奨である。加えて、常に空間的な危険性を伴うことも無い。
Level 79 N に外れ落ちれば、まず空間への印象として、「神々しい」や「威厳を感じる」といった所感を抱き始め、冷静沈着になる他、物事を正しく判断できるようになるだろう。従って、穏やかな語気を示すようになり、通常、無礼になり兼ねない行為を極力慎むようになる。これらは Level 79 N 固有の精神影響の類によるものなのかは明確に判別していないが、脱出した際には元の状態へと戻っていることから、何らかの特性が働いていると示唆する放浪者も少なからず存在するようである。
大抵のところ、どの部屋も一貫して常時清潔な状態に見え、長期間の滞在が問題ないまでに綺麗に保たれているが、必要最低限の食料が著しく充実しておらず、居住可能空間として適しているとは必ずしも言えない。滞在するにしてもあくまで一時的な滞在となるだろう。後述する純金製容器1に保管されたパンは、食料として機能はするものの、殆どの場合保管されている個数が少ない影響により、仮に喫食したとしても栄養面を含め大した効果も得られないため、もし長期的な滞在を行う際は、可能な限り事前に食料を用意しておくことが最適解となる。
狭小な暗がり
Level 79 N のクワイヤの一例
様相
Level 79 N の特徴として、部屋や物品の随所に装飾として金らしき煌びやかな素材が多く使われており、全体的に神秘的かつ荘厳な特徴を備えている。先述の通り各部屋は全て清潔に保たれ、どのような原理でその状態を維持し続けているのかは定かではない。各部屋の建築様式は度々異なっている場合が多く、一貫して神秘的な雰囲気を醸し出している。基本的に殆どの部屋はシャンデリアや電灯といった光源により明るく照らされているため、暗闇に包まれた部屋を発見することは然程見られない稀なことである。また、これらの照明の電力の供給源は一切不明である。
発見されている部屋の例として、祭服や教会の備品、教区の記録2などが保管されている聖具室、聖餐式3用に利用すると見られる食堂、そして、個室で仕切られた懺悔室などが挙げられている。他は教徒が使用する居住用スペースとなる部屋と、意図不明の何も無い空虚な個室が占めている。
仄暗い聖具室
概ね壁面には特に何も描かれていないが、一部の部屋の壁面には西洋宗教、特にキリスト教を題材にしたと見られる宗教画が壁画として描かれていることがあり、壁画の内容によっては幾人かの教徒や信者、修道女、神父らしき姿が見受けられるものがある。
聖堂内部は、各部屋の中でも比較的かなり広大な空間であり、教会で用いられる長椅子4が縦2列に数多く配置されており、加えて、足元には祈祷用の膝掛け台5が据え付けられているが、聖堂によって個数や様式といった多少の差異が見受けられる。時折、長椅子の背もたれ部分に冊子が置かれていることがあり、一貫して内容が漫然として記述されているものの、どれにも当てはまらない謎の未知なる言語で記されているため、解読には成功していない。それにより解読は不能とされる。ただ、ものによっては内容に加え、翼の生えた人間 ― 即ち俗に天使と呼称される姿の絵が描かれているため、謎の言語で記された内容には、恐らくではあるが天使の詳細について記されているものとされている。
厳かな雰囲気とそこに並ぶ椅子の列
祭壇上には、必然的に聖書らしき分厚い書物が置かれていることが報告されている。聖書らしき書物の内容は、上記の冊子と同様、同一と見られる未知なる言語で記述されているため、内容を1から紐解いて解読する行為は限りなく不可能に近しいと言えるだろう。この聖書らしき書物を、記述されている内容を理解せずとも数分程度の閲読を行うと、その者は次第に読み進めているうちに、段階を経ながら無心に天使や神という概念を主とした哲学的な情報に対し、急激的に興味を惹かれるようになるという。この効果は Level 79 N 脱出時には途切れているため、問題はない。加えて、これによる悪影響も特に無いという。
祭壇によっては、稀に後部に聖櫃せいひつと呼ばれる箱状の金属製の容器が配置されていることがある。その箱を開け中身を確かめれば、その中には先述した純金製容器に安置されたパンが保管されている。大抵安置されている個数は 3 ~ 5個程度であり、発見できる可能性も低いため、先述した通り食料として機能はするものの、喫食したとしても栄養を含め大した効果は得られない。ただ、食料が不足していたり、飢えで悩んでいる場合は、これらを積極的に食べるのが賢明な判断である。加えて、これらのパンは種無しパン ― 即ち無酵母パン、あるいは無発酵パンと呼ばれる種類のパンが殆どを占めている。
誰も居ない閑静な聖堂
時折、誰も居ないはずの閑静な聖堂から男女による大きな喝采の声が響き渡ることがあり、その方向へ向かおうと試みた途端には再び静まり返っている。多くの者がこのような現象に遭遇しているが、未確認の実体によるものなのかは一切不明である。
加えて『主よ、人の望みの喜びよ』6や、讃美歌312番『いつくしみ深き』7といった、いずれもキリスト教に関連した曲の演奏と人々による朗々とした声が Level 79 N 全体にしばしば鳴り響いていると多くの者から報告が挙げられている。更には、Level 79 N にて暫く滞在していると、多くの者が何処からともなく謎の鐘声が空間全体に響き渡るような重々しい音が近くから、あるいは遠くから聞こえてきたと証言している。発生源や原因、そしてこれらが何を意味しているのかは不明であり、証言者の中にはラッパのような音が聞こえたと言及する者もいるが、現状どちらにせよ真相は定かではない。
Level 79 N の基本的な空間構造としては、宗教建築に基づいた構造を呈するが、報告によれば Level 79 N には 庭園 に該当する屋外領域が存在するという。多くの場合、庭園への進入経路は稀に見られる長く続く直通の廊下から接続でき、廊下の果てに重厚感のある古びた木製の扉が配置されているならば、そこは庭園への進入経路となるだろう8。そして、踏ん張りながらその重厚感のある古びた扉を次第に開け進めば、先には果てしなく花々が咲き誇る色褪せた庭園が広がっているだろう。
色褪せた庭園へ
庭園
世界が色褪せている
扉を開けた先には、長閑ながらも色彩が欠けたかのような、色褪せたように見える花々や木々、翳かげりを帯びた幾つもの雲が空に佇む景色を呈する庭園の世界が広がっている。当然、此処には誰一人としておらず、あなたは孤独にこの色褪せた花畑の景色が広がる、美しくも何かが欠けたかのような空間を彷徨うことになる。そして、あなたは此処に流れる空気が異様に冷たいという感覚を憶えるだろう。花々は美しく咲き誇っているが、訪れた放浪者は「まるで生命力が感じられない」というように形容しており、これらの花に触れていれば、どういう訳かあらゆる放浪者が自然と哀しみを抱くようになるが、何に対するものなのかは幾人かの放浪者の証言からでも未だに判明していない。
此処に辿り着いた時点で、重厚感のある扉を開けた感触が残留しているまま、あなたはすぐさま後ろを振り返ると、あたかも元からそこに花々の咲き誇る景色が存在していたかのように、先程まであったはずの扉が消滅している様子を目の当たりにする。この状態で Level 79 N の元の居場所へ帰還する方法は確認されていない。ただ、この庭園はあなたが Level 79 N から脱出する確実な手立てが確認されている領域なため、此処から脱出するためにはこの庭園を歩む必要がある。
歩き進めている内に、次第に庭園中に何処からともなく、風音、鐘声、何らかの音楽らしき音が混合した、神聖ながらも不穏な雰囲気を体感させる環境音が聴こえてくるだろう。これも同様、発生源は不明だが、上空から発せられていると証言/示唆する者も少なからず存在する。
自然石を平らに加工し乱張りされた歩道を辿れば、道中を遮るかのように、明らかに不自然な地点に木が生えていることがあり、中には通行が出来ない状態にまで木々が道中を遮っている状態に出会すこともあるため、その際には元来た道を戻るか、花畑を通過して別の道を辿る他ないだろう。
度々、庭園の道中に白いガーデンベンチが設置されており、休憩に利用可能である。これといった特異性は確認されていないが、ガーデンベンチに座り休憩を取れば、あなたは次第と心中にこの庭園の世界に対し僅かながらも、不思議と憂慮を抱くようになるだろう。そして、ふと空を見上げれば、雲が点々と佇み、微かに晴れているのがわかるが、あなたは空が奇妙に白く染まっていることに気が付く。昼夜サイクルの概念が存在せず、空からは仄かに淡い光が差し、明るいにも関わらず、不可解なことに太陽も月も一切見当たらない。その光景はまるで絵に描いたかのような作り物のように見て取れる。
花畑が開けた先にはガゼボ9が建てられていることが再三確認できる。ガゼボ内に人影らしき実体を束の間に見掛けたという報告や証言を述べる放浪者が数多く存在しており、中には翼が生えていたという言及も含まれているが、実際のところ今もなお真偽不明であると同時に、未確認の実体によるものなのかも定かではない。
ガゼボ
天使像
首なき天使像
庭園の道中では稀に天使らしき姿を模った人型の像が、大理石の台座の中心に据えて聳え立っていることがある。共通してこれらの像は首部分が欠損しており、何を意図しているものなのかは不明である。これらは主に石灰岩と見られる素材で作られており、いずれも随所に風化の兆候が見られる。姿勢は概ね、片腕を組み、もう一方は胸付近に手を置いていることが殆どである。これらの天使像は決まって歩道同士が交差している地点の中央に設置されている。
これらの天使像には、不可解なことに視線を外している間、高い頻度で姿を消したり、なおまた姿を再び現すことがある。像に見せかけた意思を宿した実体である可能性も疑われているらしいが、信憑性に欠けるため鵜吞みにしないことを推奨する。加えて、距離関係なくあなたの姿を捉えるように、あなたの目線を目掛けて、動く過程も一切見せずに天使像の角度が瞬く間に変化していることがある。
上記の例外として、放浪者が教会から抜け出し色褪せた庭園を彷徨うこと暫く時間が経過すれば、此処で見つかるあらゆる天使像が視線を外している間、前触れも無く天頂へと目掛け右肩を上げ、右手人差し指で何も無いはずの天頂を指す体勢へと変化している。このサイン通りに虚ろな空を眺めば、先程まで聞こえていた環境音は静まり返り、突如として金属が擦れ合うかのような、低く轟く重々しい緊迫感を感じさせるような音が、何処からともなく無作為に響き渡ってくるだろう。
重々しい金属のような音が聞こえた途端、あなたは虚ろな白い空が黄を帯びた厚い雲により、徐々に覆い尽くされ、それにより周囲が暗く包まれる様子を目の当たりにする。そのまま庭園は一時的に不穏な暗闇によって覆われるが、そのまま空を見上げ再び眺めば、あなたの真上に佇む厚い雲に亀裂が生まれ、それはやがて大きくなり、そこから眩い閃光が差し込んでくるだろう。本来であれば太陽を直視した時のような思わず瞼を閉じてしまうような光量にも関わらず、不思議と目に痛みを感じる事はなく温かなその光に目を奪われていると、いつの間にか、あなたは既に Level 79 N から脱出しており、気づいた時には Level 499 N あるいは Level 605 N のいずれかへと到達している。
上空から見えるもの
(The Ourrooms での投稿より)
そして、白い煌びやかな翼のようなものがはためく瞬間を、その刹那、天頂の雲の裂け目にて垣間見えたとする証言がごく少数寄せられているが、その実態は、今も明かされておらず、これが果たして何であるかは、誰も知らないままである。
備考
- 現実世界 において、日付変更線が12月24日、あるいは12月25日を迎えている状態で Level 79 N に再訪すると、主に聖堂内にてクリスマスツリーが聳え立っていることがあると報告されている。特に12月25日に本階層では、ツリーの近傍に、クリスマスモチーフの可愛らしい柄の包装紙で包まれたプレゼントボックスが何個か置かれているという。中身はぬいぐるみや着せ替え人形、ゲーム機に見せかけた段ボールのガラクタ、 スナック菓子と炭酸飲料が入っていることがあり、その他には何も入っていないただの空っぽなプレゼントボックスだったという報告例もある。
入口と出口
階層への入り方
- Level 23 N にて、その場には似つかない十字架の刻印が刻まれている木製の扉を発見し、扉を開けたその先は Level 79 N のいずれかの部屋に通じている。
- Level 32 N にて、壁龕の凹みに十字架の刻印が刻まれている木製の扉を発見することがあり、扉を開けたその先は Level 79 N のいずれかの部屋に通じている。
- Level 106 N にて、「演奏」イベント中に聖歌や讃美歌として知られるいずれかの歌をイベント終了時まで聴き続けていると、気づかぬうちに Level 79 N の聖堂内の長椅子に座っている形で到達している。
- Level 150 N にて、パイプ椅子の列の中に紛れて配置された木製の古びた椅子に座り睡眠を取ると、目覚めた頃には Level 79 N の聖堂内の長椅子に座っている形で到達している。
階層からの出方
- Level 79 N にて、庭園で目を瞑り無抵抗の状態を維持したまま後方へ倒れ込むように行動を移し見開いたと同時には Level 27 N に到達していたという報告例がある。
- Level 79 N にて、聖具室でドールハウスの小さな模型を発見し、中の様子を覗き込んでいると、無意識のうちに Level 57 N に到達している。
- Level 79 N にて、中央にヴァージンロードが敷かれた聖堂に入り、洋鐘の音色が聞こえ始めた途端に Level 314.6 N に到達していたという報告例がある。
- Level 79 N にて、庭園で雲の亀裂から差し込んでくる光を凝視し続けていれば、気づいた時には Level 499 N あるいは Level 605 N のいずれかへ到達している。

