Level 68 N の大半を形成する オフィス の写真。
Level 68 N とは、バックルームにおける 68 N 番目の階層である。
概要
Level 68 N は窓のない類似した構造の屋内空間が扉や開口部等により連続的に接続された構造を持つ階層である。空間内には通常の建物にみられるような廊下や階段は全くとって言ってよいほど見られず、部屋の各所に存在する出入口はまた別の部屋に直接接続されている。1
階層内に見られる水洗設備、電気設備は正常に動作しているものが多くコンセントを利用すれば問題なく充電が可能である。水道などはトイレの手洗い用などで発見できるものの、水は鉄やカルキがきつく飲用に適さない。Wi-Fiは全域を通して存在せず、情報を外部に持ち出すには一定の困難が伴う。
空間内の温湿度は湿度は60%前後で安定しているものの温度は可変的である。その原因は各所の天井に不規則に設けられた埋め込み式のエアコンであり、いくつかの噴出口が隣接した周囲は10℃前後で寒く、エアコンが周辺に乏しい場所は30℃を超えたという報告も少数ながら存在する。2また空間全体として不衛生であり、床のカーペットタイルを強く蹴ればヤニ汚れが目立つ天井に取り付けられた蛍光灯が空気中に舞った埃を照らし出し3、机や棚にはいくつかの指の跡が見て取れる薄い埃が積もっている。これらとともに後述する騒音や機器の臭気などにより、空間内の居心地は劣悪であり長期滞在や居住は推奨されない。
空間詳細
中央センター の写真。奥の起動しているパソコンには閉店後の小売店の冷凍食品コーナーの監視カメラ映像と目される映像が絶えず表示されていた。
空間は古いオフィスに類似した様相が基本であり、多くの部屋において数脚のデスクと椅子、その他キャビネットや映像機器が壁に沿って設けられている。デスク上のパソコンは多くの場合電源がついていないものが多いが、いくつかは点灯 しており、書類やメールのように見える文書作成や何かしらの監視映像に見える映像の表示などを行っている。これらの端末はキー入力や電源のオンオフ、コマンド入力を含めて一切の操作を行うことはできない。しかし別の部屋を探索するなどして目を離していると文字列や映像の変化が起こっていることがあり、目に見えない人物が作業しているようだと報告されることもある。4
机や棚の上などには電子機器や書類のほかに稀に飲食物が混じっている。頻繁に報告される食品はメジャーなブランドのインスタント食品やペットボトル飲料、菓子パンであり、開封されていなければ安全に摂食が可能であるとされている。
青い電話機
青い電話機 の写真。
Level 68 N の部屋の壁面に数部屋に一つ程度の頻度で発見できる。色彩はほとんどの場合で青から緑であり、造形は古風のダイヤル式である。ほかの備品や空間全体と同様に長く放置されているように見え、ところどころ着色の剥げが見られる。しかしながら汚れやほこりの蓄積はほかの箇所と比較すると不審なほどにみられない。触れるとわずかに湿気を帯び、周辺には強いアルコール様の臭気が漂っている。この電話に付着した雫は極めて苦く飲用に適さない5。
この電話を利用しようと壁から取り外し、耳に当てると番号に問わずほとんどの場合はビジートーン6に類似した断続的な音声が鳴り続けるのみである。
しかし極めてまれな事例において上記した通常の結果とは異なり電話が発信する場合があるとされており数秒程度待機すると通話が成立する場合がある。成立時の報告を抜粋すると以下のようなものである。
「会話先の相手は古いVHSテープを少し遠い場所で再生しているかのように粗末かつ何を言っているか判別つかなかった。私が何を話しているのかと聞き耳を立て傾聴しているとその音は少しずつ接近してきました。音が近づくにつれて私はそれは淡々と何かを繰り返していることに気が付きました。それは何年振りかに聞いた私自身の名前でした。
気持ち悪いと思われるかとは思われるかもしれませんが、私はその声、発言を聞いたときに思わず涙がこぼれました。話し相手が何であれ、それは私を認識している。そう思うと安堵感というのでしょうか、承認されたように感じました。録音して今も定期的に聞いています。」
上記のような特異的な現象は数例のみであり、これが発生する原因、会話相手、精神的な影響すべて不明である。
見做し実体 - 電話機の塊
古い電話の塊
この階層は通常は極めて静寂であり、放浪者以外が発する音はエアコンの送風音や機械のファンの稼働音程度である。しかし「遠くから人が談笑するような声が聞こえた」、「キーボードをたたくような音が聞こえる」といった報告は探索を行った放浪者からはかなりの頻度で報告される。いくつかの報告によると音のいくつかは明確に方向があるように感じられ、その声の方向に歩いていくとこの物体に遭遇するとされる。見た目は多数の固定電話が回線や受話器で絡まった塊のようであり、明確な破損や傷が確認できることも多い。
現在のところこの物体が一連の幻聴を引き起こす犯人であるとされているが、真偽のほどは定かではない。
入口と出口
階層への入り方
- Level 67 N で階層移動が発生すると通常の階層に割り込むかたちで Level 68 N に到達する場合がある。
- Level 550 N で書架の間を歩いていると不意に空間が開け Level 68 N に到達する。
階層からの出方
- Level 68 N で眠りにつくと起床時に Level 69 N の山小屋で目覚める場合がある。
- Level 68 N のカーペットタイルは稀に床が存在しないように沈み込む場合があり、そのまま突き抜けると Level 60 N へと転落したと報告されている。
- Level 68 N で天井のエアコンの噴出口を破壊し、上方を匍匐前進で探索していると最終的に Level 880 N の導水樋のような横路にたどり着いたとの報告がある。

