Level 405 N

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危険度: n/a
空間信頼性: 不明
実体信頼性: 不明
情報提供待ち

windmill

放浪者専用SNSコミュニティ The Ourrooms で Level 405 N の風景として出回っている写真。真偽不明。

Level 405 N とは、バックルームにおける 405 N 番目の階層である。

概要

Level 405 N は、バックルームにおいて死亡の危機に瀕した際に見ることがある画一化された走馬灯である。

これまでの報告を統括するとバックルーム内で死亡の危機に面した放浪者は例外なく Level 405 N に遭遇すると考えられている。当該階層が空間として存在しているのか、死地を彷徨った放浪者が体験する特殊な現象なのか不明だが、その報告例の一律性から Level 405 N として登録されている。

Level 405 N をいくら歩き続けても足の疲れは感じず、喉の渇きや空腹すら覚えることもない。それどころか到達以前の肉体の不調や故障1は大幅に改善され、脱出するまで常に最良の容態を保ち続けているようだ2。幸運にも Level 405 N には確立された脱出方法があるので安心して欲しい。

草原

Level 405 N に到着した放浪者は必ず草原に寝そべった状態で目を醒ます。なだらかに波打って広がる草原には無数の風力タービンが聳え立ち、低く唸る風車の轟音と全身に感じる陽風が死から離れた生を意識させる。直視しても眩しくない太陽はゆっくりと動いているにも関わらず、白夜のように太陽が地平線に沈まず空の低い位置を転がり続け、真昼から時間帯は進まないようだ。Level 405 N を訪問した放浪者は、茂る低草を踏み締める感触や暖かい陽射しの心地よさをしっかり感じるにも関わらず、まるで自分が彷徨している時の映像を第三者視点で視聴しているのではないかと錯覚するほどの非現実さを感じたと証言している。また、Level 405 N の風景を通じて気持ちに整理がついたとも報告されている。

特筆すべき点として、Level 405 N ではWi-Fiが確認されないにも関わらず、接続せずともバックルーム・ウィキを含めた様々なサイトを閲覧可能である。ただし、放浪者が Level 405 N に到達したであろう時刻で更新が停止しており、データの送受信も不可能なようだ。

風車

Level 405 N の草原には、風車が太陽を見据えるように並んでいる。地平線の彼方まで一直線にどこまでも途切れず並んでいる時もあれば、円を描くように環になって並んでいる場合もあるようだ。その巨大な鉄の柱に歩み寄れば風を切る音は穏やかで、周囲を見回しても送電線や鉄塔の存在が欠落していることに気付くだろう。風車群はただ意味もなく、太陽の方向を追い掛けるように3音を立てつつ羽根を回し続けている。並び立つ風車の狭間を宛先もなく彷徨していると4、最終的に見渡す限り風車が1本も無い草原の開けた場所に辿り着く。

そこにある一軒家こそが Level 405 N の目的地であり、終着点である。

到着

daydream

放浪者間で Level 405 N の一軒家として言及される写真。真偽不明。

ずっと彷徨っていると草原に繋がる道すらない孤立した一軒家に行き着く。周囲に電線が存在しないにも関わらず窓からは照明光が漏れ出て明るく穏やかな雰囲気を醸し出している。一軒家の外観は放浪者によらず完全に固定されており、窓5が多数見受けられる近代的な邸宅で一貫している。玄関は施錠されておらず、自由な出入りが可能である。玄関を開ければそこから分岐のない真っ直ぐな廊下が伸びており、外観から受ける印象に反して廊下には正面に備わった扉のみが存在しており、閉塞感を感じる造りとなっている。

玄関扉を開けると薄暗い廊下が見える。廊下の照明は消えており自らの背後から伸びる陽光だけが床を照らしている。廊下を進んでいけば突き当りに扉がある。扉を開ければテラス窓のある部屋があり、そこには先客が1人だけ座っている。

再会

室内には決まってテーブルと椅子2脚のみがあり、それ以外の家具や雑貨は存在しないと見受けられる。椅子には必ず放浪者と深い関わりのある故人6が座っており、放浪者が到着するまで生前の趣味に応じた手慰み7をしているようである。故人は放浪者を見ると歓迎し、椅子に座るように促しながら放浪者の好きな飲み物をガラスコップに注いでテーブルに置く。放浪者と故人が交わす会話は往々にして千差万別である。果たすことの叶わなかった再開の約束、言いそびれた親孝行の言葉、現実世界に帰還できた時の墓参りに供えて欲しい物、どうして死んでしまったのか。同様に故人の反応も千差万別であり、相槌を打ちながら放浪者の話を聞いたり、訊かれていない質問さえ答えたり、放浪者を優しく抱擁したり、曖昧に言葉を濁したりであったりする。後述するように放浪者が Level 405 N に到達できるのは1回限りと見積もられており、貴方が満足するまで故人と語り合うと良いだろう。我々ウィキスタッフは存分に語らうことを責めはしない。

ガラス張りの窓から草原の彼方を眺めれば往路では見なかった風車が何本か目に映る。太陽が幾星霜空を巡るような永い永い時間でさえ何一つ変わらぬまま柔らかな風にそよがれている。

旅立

故人と語り合う中で、放浪者は「このままここにいては一生現実世界に戻れないかもしれない」と必ず直感する。放浪者はこの部屋に居続けるか、この部屋を出るかを自分の意志で選ぶことになる。

部屋を出ることを選択した放浪者に対して、故人は「人生が終わったらまた会おう」に類する言葉を送って今際の別れとなる。放浪者が廊下に出た時点で扉は堅く閉ざされており、如何なる手段を以てしても開けることは叶わない。来た道を戻りながら廊下を進み玄関扉を開けて足を一歩踏み出せば、到達時よりも確実に強い日差しに眩暈を覚え、気付けば貴方は Level 405 N から脱出している。

入口と出口

階層への入り方

階層からの出方

  • 玄関から旅立つと、太陽に目が眩み気が付くと Level 0 で立ち尽くしている。

備考

  • Level 405 N はその特殊な侵入経路から比較的到達報告の多い階層であるが、Level 405 N を脱出してからもう一度到達したという旨の報告はバックルーム・ウィキ発足当初から現在に至るまで一例も存在していない。バックルームスタッフ間では、Level 405 N から脱出した放浪者がもう一度死亡しても、再度の到達は発生しないという仮説が有力視されている。











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