Level 291 N

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危険度: 5
空間信頼性: 安定
実体信頼性: 不明
情報提供待ち

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上空と接続している住宅の写真。電気引込線のようなケーブルが暗い雪雲の奥から垂れ下がっている

Level 291 N は、バックルームにおける 291 N 番目の階層である。

概要

Level 291 N は、上空からいくつかの家屋へと垂れ下がっているケーブルが異様な光景を作り出している、雪の降りしきる欧風の住宅街である。時間帯は常に夜であるが、暗い雪雲が夜空を厚く覆いつづけ、星が見えることはない。夜の闇に降雪が白くちらつきつつ、降り積もった雪が暖色の街灯を反射し、階層の大部分は朦朧としたオレンジ色に照らされている。街並みはどれも極端に似通った住宅が際限なく並ぶばかりであるが、公園に似て住居の存在しない広大な領域も少数ながら報告されている。一部の住宅には、上空に浮かぶ雪雲の奥深くから垂れ下がっている電線のようなケーブルが数本ずつ引き込まれている。

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Level 291 N を照らすオレンジ色の街灯

Level 291 N の外気温は常に氷点下を下回ると思われるが、風速は時とともに変動する。積もった雪を巻き上げて吹雪くこともあれば、凪いで張り詰めた空気の中を、注ぐように雪が降り落ちていくこともある。止むことのない降雪にもかかわらず、積雪の厚さは 10cm 程度、多くても 20cm ほどの範囲で変動しているように見える。

冷たい雪

Level 291 N の雪は、生命に影響しうる重大な現象を引き起こす。この雪にあなたが触れたとき、たとえそれが厚着をした衣服越しであっても、あなたは雪に素肌で触れたかのような冷たさを感じずにはいられないだろう。袖に落ちた雪は束の間、袖の上に留まり、衣服の熱でゆっくりと溶けてゆく。この雪が溶けるまでの間、まるで衣服の袖そのものが素肌であるかのように、あなたの腕は雪の冷たさを感じることになる。

この現象によって Level 291 N の屋外では防寒装備としての衣類がほとんど意味をなさず、風雪の冷気を十分に防ぐことができない。特に足元の防寒には影響が大きく、体感的には常に素足で雪上を歩かなければならない1。凍傷や低体温症を防ぐために、可能な限り屋外行動を避ける必要がある。

Level 291 N への侵入時には、唐突に冷たい雪の只中に投げ出される可能性が大いにある。防寒着が正常に機能しないという性質上、階層への侵入時にヒートショックを引き起こす危険性が非常に高い。幸いにも Level 291 N には住宅が無数に存在するため、自然と屋内への避難を最優先に行動するはずである。但し、階層への侵入地点が後述する公園であった場合には、住宅の立ち並ぶ領域まで通常より長い距離を移動しなければならない可能性がある。

住宅

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別の住宅の写真。こちらも上空と接続している

住宅は施錠されているものが大半だが、一階の窓を割ることで容易に侵入することができる。住宅の構造は、屋根裏部屋のある三階建てが典型的である。いずれも非常に似通った造りであり、全体が左右反転した二種の間取りが立ち並ぶなか、外壁と玄関扉の材質及びデザインにのみ数種のバリエーションが見られる。外観と同じく、内部の間取りもほぼすべての住宅で同一である。

ほとんどの住宅には、電気や水道、ガス等のインフラが一通り供給されている。暖房を起動すれば、階層の寒さを十分に凌ぐことが可能である。住宅が例外なく無人であるにもかかわらず、備え付けの暖房には起動されたまま放置されているものも多い。そのような住宅では、場違いなほど熱を帯びて酸素濃度の低い空気が、割れた窓を乗り越えて室内に侵入したあなたを途端に取り囲むかもしれない。住宅内の固定電話や携帯電話には不明な発信元からの着信が時折あり、いずれの電話機からも、後述する特徴的なノイズ音が混ざった電話のコール音が鳴り響く。

住宅内の冷蔵庫や収納には、現実世界のものによく似ている、しかし素性の知れない食料や日用品が多数存在する。机上に放置されたカップや脱ぎ捨てられた防寒着などの配置からは、その生活空間を永久に留守にした、あるいは最初から存在などしなかった住人たちの息づかいすら感じるほどである。これらの住宅では、日持ちのする菓子類、医薬品、通信端末、下着や防寒着といった重要な携行品を手に入れられるほか、隣家へと渡り歩いていけば階層への定住も不可能ではない。

上述のように物資が豊富であるとはいえ、その量は住宅によって異なり、6人程度の家族が先ほどまで生活していたかのような住宅から、ほとんど空き家のように虚ろな住宅までが存在する。後者のような住宅から有用な物資を探そうとするより、早々に冷たい屋外を渡って隣家へと移動する方が合理的な場合もある。後述するように、上空から垂れ下がるケーブルに接続されている住宅には、通常の物資があまり存在しない場合が多い。

冷蔵/冷凍庫に関しては少し注意が必要であり、冷蔵庫であると思われるにもかかわらず食品が凍りついていたり、庫内が大量の霜や水滴に覆われていたりすることが少なくない。肥大化して巨大な氷塊となった霜によって食品を容易に取り出せないものや、ひどいときには扉の開閉にさえ苦労するものもある。対して内容物自体にはそれほどおかしな点はなく、既製品の総菜や冷凍食品から、手製のように見える瓶詰のピクルス、皿に盛られてラップを掛けられた食べかけの肉料理など、庫内の状態からすればかえって奇妙なほどの生活感が感じられる内容である。

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上空と接続している住宅の内部

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同じく、屋根裏部屋

一部の住宅には、雪雲の奥から垂れ下がる異様なケーブルが接続している。上空からのケーブルに接続された住宅の出現頻度や配置は報告によって異なり、そのような住宅が無作為かつまばらに点在していたという証言から、ほぼ全ての住宅へとケーブルが垂れ下がっていたという証言までが存在する。ある通りに面した住宅の全てが上空と接続されていた、というように特徴的なパターンに基づく配置も報告されている。

上空からのケーブルに接続された住宅は、その内部も異様である。室内には、通常の住宅に比べて電話機やルーターなどの通信機器が不可解に多く存在し、それらに繋がるケーブルは不必要に長く、多い。部屋中を蛇行して絡まり合うケーブルはあなたの移動を阻害するほどであり、電話機などの機器は床に投げ出されていたり、ケーブルの先にぶら下がっていたりと、およそ生活的な秩序を感じさせない様相である。

このような住宅は通信機器以外の物品に乏しい傾向があり、収納の内部や水回りにさえケーブルや通信機器が入り込んでいる。蔓延る通信設備に置き換えられるような形で、冷蔵庫やコンロ、水道の蛇口やトイレなどのインフラが欠損していることすらそれほど珍しい光景ではない。そのため、可能な限り上空からのケーブルが接続していない住宅を選んで侵入するとよい。

公園

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Level 291 N の公園を鮮明に撮影した唯一の画像

Level 291 N の空間内であると思われる、公園のように住宅の存在しない広い領域が報告されている。このような領域の出現頻度は高くないと推測されるが、Level 291 N では屋外の探索が困難であることもあって、具体的な情報がほとんど存在しない。特にその広さが不明であることから、公園が Level 291 N への侵入地点となった際の危険性が懸念される2

数少ない報告によると、公園では等間隔に樹木のある無数の植え込みが線状に蛇行し、それをオレンジ色の街灯がまばらに照らしている。一部の樹木にはイルミネーションライトが巻きついており、その LED はノイズとも周期的パターンともつかない明滅を繰り返していたという。見渡しても公園の果ては確認できず、植え込みの列が雪闇の彼方に消えていくようだったと証言されている。

住宅地の領域と同じく、公園の領域内にも無数のケーブルが雪雲の奥から垂れ下がっているとされる。しかしこれは遠景として確認されたのみであるため、ケーブルの最下部がいかなる構造物に接続しているのか、確たる情報は存在していない。

音響現象

Level 291 N では時折、次のような正体不明の音響が鳴り響くことがある。

甲高く無数に吹き上げるようなこの音は風に交じって反響し、発生源は不明である。発生頻度や持続時間にも法則は見出せず、前兆や付随する現象も確認されていない。窓を閉め切っていてもうるさく聞こえるほどの音量で鳴り響くことが少なくないため、睡眠などの妨げになりうる。

加えて、この音は Level 291 N 内で録音または再生される音声メディアの全てに、例外なく大音量で混入する。ラジオは周波数にかかわらずこの音を流し続け、テレビの電源を入れれば壊れた映像と共にこの音が鳴り響く。あなたが Level 291 N で撮影する動画や、すでに他の階層で撮影した動画にも同様である。

また、Level 291 N に滞在していると、住宅の固定電話や、屋外の公衆電話、あなたが所持しているものを含む携帯電話に、不明な発信元からの着信が入ることがある。この通話からも同様に上記のものと同じ音が聞こえるのみだが、よく耳を澄ますとノイズの後ろに何者かの声、あるいは物音が聞こえる、という真偽不明の報告が少数ながら存在する3

備考

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降り続ける雪の上に残っている何者かの足跡

  • 無人にもかかわらず、地面に積もった雪の上には人間のものらしき足跡が常に残っている。
    • 時間経過によって足跡の配置も変化しているようで、これを未知の実体によるものだと考える者もいる。
    • 報告によると、公園には足跡が皆無であったという。
  • テレビは何らかの放送を受信しているようだが、映像のほとんど全面がベリノイズになるほど受信状況が悪いため、内容を判別することが出来ない。
  • 設備の充実にもかかわらず、インターネットも電波の状態が非常に悪く、ほとんど閲覧することができない。

入口と出口

階層への入り方

  • Level 109 N で「雪の降る宇宙空間」の映像が上映されている際に非常口を抜けると、多くの場合で Level 291 N の屋内、より低い頻度で屋外へと移動する。
  • Level 91 N で、極端にコードやケーブル類の多く散乱した部屋を見つけることがある。そこで隣の部屋から引き込まれているケーブルを見つけ、それを辿っていくと、やがて Level 291 N の上空と接続された住宅の一室に移動している。
  • Level 534 N の外周を後ろ向きに歩くと、Level 291 N の屋外へと外れ落ちる場合がある。
  • Level 27 N の上空高くに浮く極端に冷たい雲に触れていたところ、いつのまにか Level 291 N で積もった雪の塊に触れていたという報告が存在する。
  • Level 180 N の車道になぜか溶け残っていた雪を踏んだところ、Level 291 N の車道に外れ落ちたという報告が存在する。

階層からの出方

  • Level 291 N の住宅内には稀に、地下への長い階段が存在する。この階段を10分ほど降りると音響現象のノイズが下方から響き始め、さらに降り続けてノイズが轟音と言えるほどの音量になると Level 918 N の地上に外れ落ちる。
  • Level 291 N の住宅に存在する家具や物品のうち、不自然なほど明るく濃い緑色をした部分に触れると Level 303 N へ外れ落ちる。
  • Level 291 N の屋外を移動していた際、雪が冷たくなくなっていることに気付いて足元を見ると、既に Level 483 N に移動していた、という報告が存在する。
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