Level 231 Nで撮影された向かい側の団地。
Level 231 N は、バックルームにおける 231 N 番目の階層である。
概要
Level 231 Nは、一般的な団地のベランダが果てしないほど延長している空間である。
階層内の季節は夏であると思われ、太陽は日没間近まで傾いたやや暗い状態を維持しており、気温は27℃前後、湿度は70%前後と非常に蒸し暑い。ボールを蹴る音や子供の笑い声、セミの合唱や自動車の走行音といった日常的な環境音が常に聞こえてくるほか、どこからかカレーの匂いがすることがある。
ベランダから確認できる景色は放浪者によって詳細が異なるものの大まかな特徴は一致しており、
- 窓を背にした左側に大きな夕焼けが見える。
- 駐車場を挟んだ向かい側にこちら側と同じ構造で建てられたであろう団地のベランダが見える。
- 柵から身を乗り出して地上を確認すると、辺り一帯は左右へ無尽蔵に引き延ばされたような駐車場であり、街灯で照らされたアスファルトに白線が引かれていることが分かる。この際、車種不明の自動車やバイクなどが停められていることがある。
また、向かい側の団地の階数から放浪者は10階ある団地のうち6~8階のいずれかに位置していると推測される。
この階層に到達した放浪者はベランダ以外の空間に立ち入ることが不可能であり、前述の高温多湿な環境と手に入る食料や飲料の少なさから、暑さ対策が不十分な状態での長期滞在には脱水症状のリスクが伴う。現状この階層でのみ入手できるめぼしい物品などは報告されていないため、到達後は速やかに施錠されていない窓を探して階層移動することを推奨する。
ベランダ
放浪者が探索できるエリア。コンクリート素地の床にスタッコ仕上げの白い外壁、高さ120cmほどの鉄製の柵が放浪者の転落を防いでいる。相当に年季の入った様相で、床がひび割れていたり壁や柵の塗装が一部剥げていたりするものの、安全性に問題はない。
ベランダにはエアコン室外機が設置されていることがあり、固定済みのため移動することはできないが椅子代わりに腰掛けることが可能である。また、後述する物品の大半はこの室外機の上に置かれていることが多い。
各部屋のベランダは隔て板を挟んで並んでいるため、移動の際には板を破って進むことになる。隔て板は強度もそれほどなく簡単に破壊できるが、場合によっては大きな設置物や物品で進路を塞がれていることもあるため、隣戸の状態が分からないまま勢いよく突入することは危険である。
窓
一室に1枚設置されている引き違いの掃き出し窓。
窓の向こうにはレースカーテンや遮光カーテンが隙間なく閉じられており、カーテン越しに光が漏れ出ている部屋もあるがいずれにしても中の様子を見ることはできない。
なお、ベランダを移動しているうちに稀に発見される施錠されていない窓は階層移動の手段となっており、窓を開けてカーテンを潜ることで別の階層に到達する。
窓ガラスは陶製のプランターや踏み台を投げつけても傷一つ付かなかったという報告から、現状ガラスを破って室内に侵入することは不可能である。
実体
本ページ公開時点において、 Level 231 N に実体の目撃例は無い。
しかし、
- 窓越しに複数人の笑い声がする
- 窓が開く音を聞いた
という報告や、
- ある程度探索したのちに引き返したところ物品の一部がなくなっていた
- バイクの駆動音が聞こえたため駐車場を見たら、停まっていたはずの車両が見当たらなくなっていた
など、放浪者が関与しない物品の消滅、移動が報告されていることから、実体信頼性を不明としている。
Level 231 N 内で実体を発見された放浪者は安全を確保した上で早急に報告されたし。
物品
観察日記
観察日記の3ページ目。以降は全て白紙
Level 231 N において最も頻繁に発見される物品であり、階層移動の手段の一つ。主に換気扇の上に無造作に置かれている。
観察日記の表紙中央には花の写真があしらわれており、現実世界で一般的に流通している絵日記帳と酷似している。しかし書き込まれている拙い文字は日本語でありながらも言語体系と呼べるものを成しておらず、書き込まれている内容も同様に支離滅裂で大半は判読に至っていない。
表紙をめくるとページの上半分に何らかの植物のイラスト、下半分におそらく植物の様子について観察した記録をつけていると思われる。イラストは色や形状が一般的な植物から大きく解離しているが、どの日記も3ページ目のイラストになんらかの花が大きく描かれている。
全ての観察日記は共通して4ページ目以降が白紙になっており、最後に描かれた日記には『せ辺もい町』とだけ書き込まれている。なお、白紙のページを2~15分眺め続けることで階層移動が発生する。
プランター
プランターに植わるトマト。
観察日記同様高頻度に発見でき、主に換気扇の上や植木棚、もしくは床に直接置かれている。
大小さまざまなプランターにはもれなく植物が植わっており、その多くは開花前のアサガオとみられる。稀にキュウリやトマト、ナスといった摂食可能な植物が植わっていることもあり、それらはちょうど食べごろのように熟れた見た目をしている。だが実際に口に含むと苦みや酸味といった到底美味とは言い難い味わいが口の中に広がり、さながら実をつけ始めたばかりで青いものを食べてしまったようである。
現在 Level 231 N で発見されている摂食可能な物品は後述の手順で当階層に到達した際稀に手に入るペットボトル飲料を除き、プランターに植わっている野菜のみである。これらを摂食したことによる健康被害の報告はないため非常時の食料として有用であるが、できる限りそういった事態に陥る前に階層移動することを推奨する。
その他物品について
Level 231 N に存在する物品は非常に大量かつ種類も多岐にわたり、その全てを記載することは困難である。よって、比較的発見する頻度が高いものを参考として以下に挙げる。
| 物品 | 備考・詳細 |
|---|---|
| 踏み台 | 手作りと思われる木製の踏み台。脚の長さが不均等で転倒の恐れがあるため、使用には適さない。 |
| 物干し竿 | 天井から吊り下がっており衣類が干されていることがある。衣類はいずれも生乾きの状態である。 |
| 給食エプロン | 物干し竿によく干されている小学生用らしき白い割烹着。氏名記入用のワッペンが付いているが何も書かれていない。 |
| 灰皿 | ガラス、陶器、金属など様々な材質のものがあり、いずれも使用の痕跡はない。 |
| パラボラアンテナ | 衛星放送を受信するためのアンテナ。柵にしっかりと固定されており取り外しはできない。 |
| 段ボール | さまざまな大きさや色味のものがあり、まとめて積み上げられていることが多い。内容物は空であるか、肥料の入った袋である。 |
| すだれ | ベランダの一部もしくは全部を覆うように設置されている。階層内の環境的に恩恵は受けられない。 |
| 蚊取り線香 | 大半が燃えた状態でホルダーに刺さっており、火は消えている。現在階層内に虫を含めた実体は確認されていないため、着火する必要性はない。 |
現象
Level 231 N に平均して1時間程度滞在した放浪者は徐々に根拠不明の焦燥感を覚えるようになる。時間の経過に合わせて焦りは募り、そのうちに大半の放浪者が放置されている観察日記を手に取って眺めながら、過去に体験した夏の記憶を回顧する。そこで観察日記から目を離すことなくさらに時間が経過することで、放浪者はいつの間にか別の階層に移動すると共に焦燥感を感じなくなる。1なお、意識して観察日記から目を離すことは比較的容易であるが、その後階層移動するまで焦燥感が消えることはない。
備考
Level 231 N には放浪者の位置する階以外にも上下階の存在が確認されており、下階においては滞在している階のベランダと構造、物品共に差異はないことが判明している。しかし他の階に向かうための正式な手段は発見されておらず、現状侵入は不可能である。
また、万一何らかの方法で侵入できたとしても階層到達時に位置している階以外のエリアは空間信頼性の確認ができておらず、意図していない外れ落ちや未知の脅威に遭遇する危険性も否めない。探索時には無理に降りたり身を乗り出した弾みに転落したりといったことのないよう、十分な警戒を行うべきである。
入口と出口
階層への入り方
- Level 59 N 内の書店でヒマワリの描かれた大きな手書きPOPに向かって外れ落ちると、Level 231 N に到達する。
- Level 84 N でベランダから飛び降りると、 Level 231 N に移動することがある。
- Level 13 N , Level 222 N , Level 333 N などの公園の存在する階層で、「もう帰るよ」とこちらに呼び掛ける女性の声を聴いて振り返ると、 気づいた時にはLevel 231 N のエアコン室外機に腰かけている。なお、この方法で階層移動を行った際、放浪者の手に飲みかけのペットボトル飲料が持たされていたという報告が数例ある。
階層からの出方
- Level 231 N で観察日記の白紙のページを眺めていると、いつの間にか Level 30 N に移動している。
- Level 231 N で稀に発見される施錠されていない窓からカーテンを潜って室内に侵入すると、 Level 199 N に到達する。

