Level 128 N
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この階層の詳細な危険性および潜在的な脅威といったものについては不明点も多いため、新たな情報が分かり次第情報提供スレッド#Level-128-Nに関する情報集約スレへの情報共有をお願いいたします。


あはは……えっと、やりすぎちゃったかな。
ここまでおおごとにするつもり、なかったんだけどね……。


危険度: 5
空間信頼性: 不安定
実体信頼性: 友好
情報提供待ち


ぼくらは、そんなにあぶないって思われてたんだね。
ちょっとだけ、かなしいな。

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最初に撮影された Level 128 N の写真。

 
Level 128 N とは、バックルームにおける 128 N 番目の階層である。

概要

Level 128 N は子供向け遊園施設、ショッピングモール、託児所といった環境を非線形構造で接続したような空間である。極めて輪郭の曖昧な空間として知られており、全体的に霞がかった彩度の低い、青紫色の濃淡が重ねられているかのような印象を受ける。気温は18~23度と過ごしやすいが、湿度は比較的高いように感じられる。複数人で Level 128 N に訪れたと報告される放浪者は互いに散り散りになったように連絡が取れなくなってしまっていることから、基本的に複数人でこの階層を探索することはできないものと考えられている。

Level 128 N への入り方は極めて限定されており、「幼少期、愛着を抱いたぬいぐるみを持っていた記憶」のある者のみが、当該物を現在いる階層で発見したときに入ることができると考えられている1。このぬいぐるみは後述するが、実体としてこの階層に出現し、放浪者に対して積極的な関わりを行ってくることが分かっている。

Level 128 N では、滞在時間が伸びるたびに放浪者は身体的・精神的にも幼児退行していき、最終的に失踪してしまう危険性を有している。これには先のぬいぐるみによる精神的な関わりが深化することでも加速度的に進行していき、最終的には完全に幼児化するのではないかと推定されているが、情報が不足しているため、実際のところは判然としない。


うらのおへやは、とってもかなしいことばっかり。
かんたんにまいごになっちゃうし、どこもはじめてのばしょでこわい。

ぼくらがいるこのおへやは、そういった子たちがたくさんくるところ。

みんな、もともと子どもだったひとたちなんだ。
だから、子どもにもどっていいよって、ぼくらは言ってあげるの。

階層内に出現する実体

Level 128 N では、この階層固有の実体が存在する。これらは放浪者に対し極めて友好的であり、危害を加えてくることはまずないが、放浪者を Level 128 N へとどまらせるためにあらゆる精神的な揺さぶりを繰り出してくるため、注意して対応する必要がある。


やさしいことばほど、みんな信じられないから。
だから、ぼくらはそれさえも、やさしさだけでつつみこむんだ。
ぼくらができるのは、それがすべて。

ぬいぐるみ

Level 128 N に侵入する直後に発見できるぬいぐるみ。その形状や印象は放浪者がバックルームに訪れる前、幼少期に保有していたぬいぐるみそのもののような姿として現れるため、はじめはその驚きと懐かしさに打ちひしがれることになる。このぬいぐるみの唯一にして最大の特徴は意思を持って動き回り、放浪者に話しかけてくることにあり、その性格は多種多様でありつつも、多くは温和で放浪者に庇護意識を有している。

Level 128 N のぬいぐるみは、放浪者の「脱出」という目的を失敗させることを第一にして動く。 Level 128 N は比較的過ごしやすいものの他階層から突然前触れもなく訪れることになる傾向が高い上、先のとおり極めて失踪可能性が高いため、可能であれば早急に Level 128 N から離れるべきである。この階層のぬいぐるみはあらゆる精神的手段を用いて放浪者を翻弄し、出口から遠ざけ、階層内にとどまらせようとしてくる。

対策としては、 Level 128 N のぬいぐるみには一切干渉しない、手に出現したときはその場に捨てる、無視することが望まれる。しかしながら、このぬいぐるみはそのような対策に対してさえ極めて高い庇護意識を放浪者に向けながら対話を試みてくること、および「幼少期の思い出」を破壊・毀損することに躊躇が発生することも少なくないため、これに伴う精神的負荷への対策も同時に求められる。

なお、当階層からの出口は後述する「ぬいぐるみの部屋」でこのぬいぐるみを破壊することが条件となっている。


ぼくらといっしょにいたいって言ってくれる子たちはね。
みんな、かなしいことからにげたいから、そういうんだ。

みんなはさいしょは子どもだった。
やさしさをいっぱいうけとめてもらえるはずの、
ちいさな子どもだったはずなんだ。

でも、そんなしあわせな子たちばっかりじゃないから。
ぼくらのおへやにくる子は、とくにそう。

おとなになるって、こわい。
かなしい。さみしい。
なのに、おとなになってしまう。
そうなれば、つよくならなきゃいけない。
たたかわなきゃいけない。

うらのおへやは、それをいきなりつきつけてくる。
ほんとうに、どのおへやもね。
にんげんがたえられるところじゃ、ないんだよ。

階層構造

Level 128 N には、特徴的な階層の構造的傾向が見られる。基本的には先述の通り子供向け遊園施設、ショッピングモール、託児所といった印象を抱かせる構造や設置物にあふれているが、空間そのものは輪郭が曖昧かつ不安定であり、同じところにとどまり続けることはあまり簡単ではない。

商業施設

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Level 128 N の商業施設エリア。

ショッピングモール、あるいは大きめのスーパー、デパートといった環境に近いエリア。閉店間際のように、「讃美歌第320番2」が静かにかつ延々と鳴り響き、一部の店舗やテナントは閉店しているか、そもそも店舗が入居していないような場所も見られる。エリア全体は無骨・殺風景でシンプルな印象が強く、閉店していない店舗では棚やショーケースに有用な物資が見られることもある。食料品といった物資は主にここで補給が可能だろう。

得られる食料は多種多様であるが、傾向として訪れた者にとって思い出深いものである例が多く、幼少期に感じた味覚にきわめて近い、懐かしさを覚える食料となっているようだ。

Level 128 N での物資の補給は、階層に入ってから10分ほどしか行うことはできない。商業施設は移動を繰り返すごとに次項の「キッズスペース」へと緩やかに移行していくためである。このエリアに到達する頃にはどの放浪者も10代後半程度まで若返っているものと思われる。商業施設を探索中、放浪者は次第に「迷子になった」という不安感を伴う感覚を抱くこととなる。これは、突然この階層に外れ落ちたことによるストレスと、曖昧な輪郭ゆえに非線形的な変化を繰り出す Level 128 N への不要な想像力の働きが作り出す不安感に過ぎず、この感覚から間違ってもぬいぐるみの言葉に耳を傾けるようなことはしてはならない。

エレベーターや階段、エスカレーターといったものも一応は見られるが、エレベーターはそもそも機能せず、階段やエスカレーターに至っては延々と同一の空間がループし続けているため、これらを使って上下階へ移動することはできない。


思い出ってね。
あったかくて、やさしくて、
たのしいってきもちを、いっぱいかかえたものなんだ。

でも、そんな思い出って、
こわかったり、つらかったりすることで、
どんどんとおくなっちゃうの。

さいしょのところはね。
そんなこわいとか、つらいをなくすためのところ。
ぼくらがさいしょに会うここは、そのためのところなの。

「こわい」でよごれた思い出を、ぼくらといっしょにきれいにするために。

キッズスペース

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Level 128 N のキッズスペース。暗がりの部分は特に危険性はない。

Level 128 N に到達してしばらく歩き回りながら空間が変化していくうちに現れる。キッズスペースではカラフルな壁や床、空色の天井、クッション材、ボールプール、アスレチックコース、アーケードコーナーといった、他のキッズスペースの特徴を持つ階層で共通した外観を有する。このエリアでは、全体的に明暗差が露骨に激しくなり、輪郭の曖昧さがさらに増していく傾向がある。このエリアに到達する頃にはどの放浪者も10代前後の年齢となっているものと思われる。

このエリアはその高い明暗差により不要な想像力が働く傾向が極めて高いものと思われるため、暗がりや一部のアスレチック、壁の模様といったものに対し異様な恐怖感を抱く可能性がある。少なくともこれらは無害だと報告されており、内部を探索したところで何ら影響や危険性はないものと考えられている。

再度記述するが、このエリアの暗部や装飾、設置物には一切危険はないと考えて良い。


いっしょにあるきまわって、思い出をやさしいでつつみこんで。

そうしていくうちに、その子はどんどん、
あそびたいってきもちがあふれてくる。

子どもだったころがすくない子は、
そのなくしちゃった子どもを、ここでみつけられる。
ここは、そんなところ。

あそぶことは、わるいことじゃない。
たのしいことは、あぶないことじゃない。

ただ、ばしょがわるいだけ。
ぼくらのおへやは、こわいものなんてないんだ。

だって、その子は、きみはずっと、
ひとりぼっちでもがんばってきたんだから!

おもちゃショップ

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Level 128 N のおもちゃショップ。置かれているおもちゃに意識を向けないことが求められる。

キッズスペースに稀に併設されるように出現するショップらしきエリア。このエリアにはおもちゃが大量に置かれており、時代や世代に依存することなく、多数のおもちゃが陳列されている。陳列されているものの中には、放浪者が幼少期に買い与えられたとされるおもちゃも多数見られ、その懐かしさからこのエリアに残り続けてしまうことも少なくはない。少なくとも、このエリアではぬいぐるみによる精神的揺さぶりが最高潮に達しかねないため、設置物や物品には目を向けないようにし、興味のない素振りで過ごすことが賢明である。このエリアに到達する頃にはどの放浪者も5歳前後となっているものと思われる。


おもちゃはね。ぬいぐるみはね。
きみのなくしちゃった子どもを、こころを、
ずっとうけとめてくれるものなの。

どんな子だって、いちどはだきしめたこと、あるはずだから。
ここではね。そんな子と、
また会えるかもしれないところなんだ。

だいじにしたいきもちに、
せかいが、おいつかなかったから。
そんなせかいのせいで、
きみはだいじなものとおわかれしちゃったこと。

ぼくらは、それをしってるから、
ここでもういちど会えるんだよ。

それは、ちょっぴりつらいかもしれない。

でも、だいじょうぶ。
きみはもう、ひとりじゃない。
ぼくらが、ずっとよこにいるからね。

ぬいぐるみの部屋

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Level 128 N のぬいぐるみの部屋。この部屋で自身のぬいぐるみを破壊すると元の階層へ戻ることが可能。

Level 128 N の最後に訪れるエリアであり、ぬいぐるみが多数配置されている部屋。部屋の隅などに大量のぬいぐるみが山のように残置されていることもある。これらのぬいぐるみはすべて使用感があり、一部大きく損壊しているものも見受けられる。汚損が酷く、衛生的に問題があるため手で触れることは推奨されない。

Level 128 N からの脱出は、この部屋で放浪者についてきたぬいぐるみを徹底的に破壊することで達成される。破壊が完了した時点で放浪者の意識は一瞬切り取られたかのような感覚に陥り、即座に別のレベルへ外れ落ちることとなる。


あはは……。
みんな、とってもがんばった子たちばかりだよね。
この子たちは、おとなになるってきめた子を、
しっかりみとどけて、ねむってるんだ。

こわれてるけど、それでいいの。
それでも、かまわない。

だって、それだけつよくなれてるってことなんだから。

…………。
……。

そしてね。きみのおへやは。
ほんとうにかえりたかったはずの、
きみのためのおへやなんだ。

だから、きみのほかにはいることはできないし、
どこにももちだせないの。

だから、あのしゃしんは、
それをつたえるために、
ぼくらがさそった子と、いっしょにとったものなんだ。

ちょっとだけ、こわいかんじにとっちゃったけど……
カメラにはうつらないし、うつすのはよくないってこと、つたえたくて。

まわりくどかったかな。
でも、しょうがないよね。

備考

  • 2024年12月11日時点までの当記事のリビジョンにて、失踪したはずの放浪者のアカウントによって記事の改ざんが行われていたことが確認されている。少なくとも、Level 128 N にて消息の途絶えた利用者であることは確実であることから、何者かが当該アカウントを介し、当記事に対して編集を加えたのではないかと考えられているが、情報の不足により調査は難航している。
  • 階層から脱出時の自身の姿は、完全に幼児化した姿として元の階層へ戻ることとなる。その影響により、身体的な能力が著しく低下することは不可避であるため、この階層を経由して探索を行う必要が生じた場合の生存可能性は非常に厳しいものとなるだろう。
  • 「きみのおへや」と呼ばれる場所で撮影されたと考えられる写真について、その撮影者は一切わかっていない。また、「きみのおへや」と呼ばれる場所がどのような場所であり、 Level 128 N からどのようにアクセスできるのかは不明であるが、おそらくぬいぐるみに依存しきった放浪者が最終的に行き着く空間なのではないかと推測されている。
  • Level 128 N はその性質上、空間全体および出現する実体を含めて、放浪者に対し極めて「癒し」をもたらすことに特化した構造を持つ。そして、その性質は放浪者自身の虐待、暴力、羞恥、搾取、依存、孤独、悔恨、怨嗟、幻滅、喪失、離反、死別、成長といった、他者との関係性に深いトラウマを抱えた者ほど侵入可能性が高まるのではないかという予測がある。しかし、これに関する詳細な検証や調査は、ウィキ管理者や利用者が個人で探れる範囲ではなく、不要な暴力が生じうるおそれがあるため、あくまで可能性の範囲内で留められるべきだろう。


ひとのことを、むやみにふかおいしないほうがいいからね。
ここだけは、ちゃんとかいておいたよ。
だいじなことだから。

入口と出口

階層への入り方

  • どの階層からでも、「幼少期、愛着を抱いたぬいぐるみ」を見つけたのであれば即座に外れ落ちることがある。なお、ぬいぐるみ以外でも何らかの愛着を抱いたものが、現在いる階層内で不自然に見つかった場合も注意が必要である。

階層からの出方

さいごに。

ここまでよんでくれてありがとう。
ぼくらはもう、これいじょうはこのきじに、
へんなことはかかないようにするよ。

みんな、こわがってるのはわかってる。
だから、このとうめいなぶんしょうも、
ほんとうはかくべきじゃなかったとおもう。

わかってるから、ぼくらもふみこまない。

うらのおへや、みんなは「バックルーム」ってよぶここは、
ぼくらがおもうよりも、ずっと「こわい」にあふれてるから。
まよいこむ子たちは、そのこわさにずっとたちむかわなきゃいけなかったから。

そんなふうにがんばってるみんなを、ぼくらはこわがらせたくないんだ。
だからせめて、ぼくらはここで、みんなのために、まってるだけにしたい。

もし、ぼくらといっしょにいるのがいやで、
もといたところにかえりたかったら、えんりょなくぼくらをこわして。

ぼくらは、ぬいぐるみだから。
こわされるのも、またひとつのやくめなのさ。

そして、またここにかえりたくなったら、いつでもおいで。
そのときは、またいっしょにあそぼうね。

だいじょうぶ。
きみは、ひとりじゃないから。

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