Level 115 Nを映した写真
Level 115 N とは、バックルームにおける 115 N 番目の階層である。
概要
Level 115 Nは、無限に続く杉の山林と深い濃霧で満たされた空間である。階層内は常に静寂に包まれており、現在までに本階層内において人間、および知性体と遭遇した事例は確認されていない。一方で、放浪者の至近から断続的に「乾燥した落葉を踏みしめる音」が知覚されるという報告が複数寄せられている。しかし、音源と推測される地点へ接近・調査を試みた場合であっても、何らかの実体に遭遇した事例は存在しない。
本階層に存在する霧は現実世界のものと異なり、風などの外部的干渉によって流動・拡散することがない。まるで空間そのものに固定された半透明の壁のように静止しており、放浪者が進むとその身体の形に霧がくり抜かれる。通り過ぎた後は、空間の連続性を維持するように、数秒かけて元の均一な濃霧へと復元される。
高低差は多少なりともあるものの、急な坂や崖が見つかった例は報告されていない。ただし、稀に手掘りと思われる小さいトンネルや、何者かが掘ったであろう大小様々な窪みが見つかることがある。
本階層の最大の特徴は、「ごく最近まで人間の営みがあったかのような痕跡」が至る所に点在している点である。本階層には湿った木で作られた小さい山小屋や、ガソリンを使い果たした古い車、そこそこの大きさの廃墟が見つかる事がある。
Level 115 Nで撮影された山小屋
無人の山小屋
山小屋の中には、少し暖かい炭が積まれた暖炉や、土のついたシャベル、薪割りの途中で放置したと思われる斧や大小様々な木材、インクがほとんど無くなった古い万年筆などが見つかっているが、人がいたという報告は確認されていない。
これら生活用品の多くは一見すると現実のものと同じだが、「万年筆のインクの代わりに強烈なガソリン臭のする黒い液体が詰まっている」「斧の柄が人間の骨に酷似した未知の材質でできている」など、本来の道具とは少し異なる点が多くの物品に見れられる。
本山小屋の内部は、外部の環境や脅威から完全に隔離されており、放浪者の安全な休息地として機能する。
しかし、室内に侵入してから約3時間が経過した時点を境に、小屋の窓から視認できる外部の景色(濃霧および山林)が急速に減光し始め、夜間のように暗転していく現象が確認されている。この減光現象は山小屋の内部に滞在している放浪者のみに知覚され、外が完全に暗転した瞬間、滞在者は予兆なく本階層の境界を突き抜け、別の危険な階層へと強制的に外れ落ちてしまう。このため、山小屋を避難所として利用する場合は、滞在時間が3時間を超えないよう厳格に管理し、暗転が始まる前に速やかに退出、あるいは次の探索に移行する必要があることに注意を払ってほしい。ただし、完全に暗くなる前に扉から外に出れば、外れ落ちることも無く、景色も元の物に戻る。
廃墟
本階層に存在する廃墟は、外見上は荒廃した木造2階建ての洋風建築である。しかし、一歩でも内部に侵入するとその異常が現れる。
建物内部では、激しい雷雨の渦中に置かれた状況に類似した、吹き荒ぶ暴風音や豪雨の轟音が鳴り響く。
しかし、不可解なことに、室内の窓から外の山林を覗き見ても、雨は一切降っておらず、霧も木々も完全に静止したままである。 逆に、建物から一歩でも外(霧の中)へ出ると、その瞬間に轟音はピタリと止み、元の冷たい静寂へと戻る。
また、内部に置かれた家具などは、形状こそ一般的な洋風のものに見えるものの、その寸法が人間の身体規格から明らかに逸脱している。
一部の部屋では家具が肥大化しており、椅子の座面が人間の腰ほどの高さにあったり、棚の最下段が腰の位置にあったりする。そのため、物品を回収する際には、放浪者は背伸びをするか、あるいは何かしらの足場となる物品を利用しなければならない。逆に、人間には小さすぎて指先すら入らないような、極端に縮小された家具が並ぶ部屋も確認されている。
内部や、周囲に放置された車両の中からは、以下のような物品が多く発見される。
物品
▪️カビの生えた食材
▪️アンティーク物に見える皿やコップ(どれも裏側に料理が盛り付けられたような痕跡がある)
▪️本来の道具とは少し異なる点が見られる生活用品(使い古され毛先が分かれた歯ブラシ、半分ほど使われた歯磨き粉など)
▪️燃料の少ないライター
▪️疑似餌などの釣り道具
また、これらの場所からはアーモンドウォーターが発見されることもあり、本階層における物理的な生存は比較的容易である。ただし、室内の圧倒的な轟音は放浪者の精神を激しく摩耗させるため、長時間の滞在は推奨されない。
実体
野生動物に見える存在
- 鹿や熊、リスなど、現実世界の野生動物に酷似した姿をした実体。本物の動物と同様の行動を取るが、人間に対して一切の反応を示さず、完全に無視して行動する。近づいても襲ってくることはなく、触ろうとしても、手を触れた場所のみが霧のように霧散してしまい、干渉することはできない。
霧の先に見える人影のような存在
- 濃霧の奥深く、決して追いつけない距離に現れる人影。目撃例によると、どの実体もハイキングや登山をする為の格好をしているように見える。こちらの呼びかけには一切反応せず、どれだけ追いかけても距離は縮まらない。
入口と出口
階層への入り方
- ほぼ全ての階層で深い眠りにつくことで、一定確率でLevel 115 Nへ転移する。転移条件は不明であり、一度転移した場所で睡眠をとっても転移しないことが殆どである。
- Level 36 Nにおいて、稀に出現するフェンスを越えて、その先の森をしばらく移動するとLevel 115 Nへと移動する。
- Level 80 N内部で外れ落ちると、Level 115 Nへ転移する。
階層からの出方
- Level 115 N で、 稀に出現する手掘りのトンネル内に侵入し、しばらく移動することでLevel 129 Nの高速道路側面に移動する。この際、出てきた穴から視界を外すとそのトンネルは消滅する。
- Level 115 N で、 人影の実体がいる逆方向に全力で移動することで霧が少しずつ晴れ、完全に霧が消えるとLevel 203 Nへ転移する。
- Level 115 N 内の山小屋で、3時間以内に睡眠を取ると、稀にLevel 520 Nなどのランダムな階層へ移動できるという未確認の報告がある。

