Level 114 N
評価: +10+x
blank.png

危険度: 2
空間信頼性: 安定
実体信頼性: 実体なし
情報提供待ち

Level 114 N とは、バックルームにおける 114 N 番目の階層である。

cleanroom_04.webp

Level 114 Nの水路

概要

 Level 114 Nは無限に入り組む白色の廊下が水で浸されたような階層である。廊下は常に無色透明の水を湛えており、それらは常に彼方から来る微かな波濤を伝えている。廊下には一定の間隔で窓が備え付けられているが、窓からは多くの光が差し込んでおり、窓の外の眺望はただ白が広がるのみである。Level 114 Nの廊下は継ぎ目一つ無いすべすべの物質で覆われており、それらは高級感ある光沢を放っている。それらは階層の壁全体が一つの単結晶であるかの様に均整が取れていて、階層全体が単調な印象を与える。

 Level 114 Nの気温は窓から差し込む光によって常に少し暑い程度の気温に保たれており、それとは対照的に液体は放浪者の足に微かな冷気を伝え、口に含めば冷たい水の中にソーダのような微かな炭酸、そして酸味を感じる。この事から、この液体は水ではなくアイスウォーターの水溶液なのではないかという者もおり、この液体をペットボトルに入れてもぬるくならない無い事もこの仮説を裏付けている。また、Level 114 N内は常に塩素の匂いが充満しており、湿度は不快にならない程度に抑えられている。水位よりも高い位置に水が付着している事は無く、この広大な迷宮の秩序を放浪者だけが乱している事を示している。しかしながら、この程度の塩素の濃度であれば毒性は殆ど無いので安心して飲用する事が可能である。

 Level 114 Nの水面を歩いていると、稀にLevel 114 Nでは通常見られないような色素の濃い物体が浮いていることがある。それに目を凝らせば、それが海用品の店のガチャガチャで出てくるようなゴム製のスーパーボールである事に気づく。色は緑や赤、黄色などで、金のラメが入っているものもある。それらはプカプカと水面を揺蕩いながら貴方の足元へと近寄り、貴方はそれを手に取って遊び始めた。一つを水面に向かって勢いよく投げ出すと、ぼちゃん、という大きな音を立てて周囲に水が飛び跳ね、波紋がどこまでも勢いよく伝わっていく。

 Level 114 Nではそれ以外にも多くの物品が流れ着く事があり、それらは大抵役に立たないものである。以下にその一覧を挙げる。

  • 白いプラスチック製の桶
  • 空の洗剤容器、多くはピンク、紫、オレンジ色
  • 黄色いゴム製のアヒル
  • ずぶ濡れのタオル
  • 半分ほど水の入った透明なプラスチック製の水鉄砲、多くは黄か紫
  • ゴムの腕輪の付いた金属製の鍵、錆一つ付いておらずピカピカに光輝いている

 Level 114 Nでは基本的に部屋は存在しないものの、トイレはただ一つの例外である。廊下の高さは概ね6m程度であるものの、トイレの高さはそれの半分であり廊下と違って狭隘な印象を受ける。トイレは数本の長い廊下が並列に接続されており、廊下の両端に個室や小便器が存在する。これらは使われた形跡が無く完全に清潔であり、多くの放浪者は好んで使用している。個室には洋式のトイレと紙が備え付けられており、紙は常に新品同様の量で一切濡れていない。また特筆すべき事項として個室には稀にトイレの代わりに浴槽が備え付けられている事があり、そのような部屋には石鹸、シャンプーやリンスに垢すりが備わっている。蛇口からは程よい温水が供給され、浴槽は常に浴槽の7割程度の水を湛えていて、放浪者が慎重に入る事で殆ど満杯になる程度である。バックルームで風呂を利用できる機会は希少である事から、風呂目当てにLevel 114 Nを訪れる放浪者も多い。

35215919670_52a2ffe8cb_w.jpg

開けた空間

 Level 114 Nの狭隘な迷宮を縫って進み続けると、天井が欠落しており太陽の淡い光が差し込むような空間に出会うことがある。このような空間から見た天は、太陽が存在するというより常に天面から均等に光が降り注いでおり、天からは冷たい雨が降り注ぐ事もある。中庭にはプラスチック製の机や椅子が均等に置かれている事があり、このような机にはビーチパラソルが付属している事もある。机の上にはガラス製の容器に入れられたコーラが置かれている事もあり、それらはいつまで経ってもシュワシュワとした炭酸が水面に向かって絶え間なく昇り続けており、それらを口にすると清涼な爽快感を感じる。

 Level 114 Nの中庭の壁面に沿うように観葉植物が置かれている事がある。それらは壁に沿って均等に置かれており、色素の薄いLevel 114 Nでは目の保養になるだろう。葉は上から流入してくる微風に煽られて揺れており、葉に付着した水滴があらゆる方向に光を散乱させている。しかしながら、プランターに近づいてよく観察すると、それらは植物なのでは無くプラスチックと塗料で出来た模造品に過ぎない事に気づく。土に触れても、貴方の指が汚れる事は無く、それどころか硬く一体となった土は力強く貴方の指を押し返す。それらは工業的な量産品に過ぎず、よく観察すれば葉の数、曲がり方、土の高低に至るまで、全てが完全に同一である事に気づく。

 Level 114 Nの中庭では観葉植物に挟まれるようにしてシャワーが置かれている。銀色のシャワーヘッドは上方から降り注ぐ光を反射して光り輝いている。シャワーには石鹸、シャンプー、リンス、赤こすり等のボトルが配置されており、それらは一度も使われた事が無いのか回転式の蓋は固く、開けるのには苦労する。ガラス瓶を開けると、石鹸の良い匂いに加えて、ローズマリーや金木犀の馨しい芳香を感じる。シャワーヘッドは冷水から温水まで温度の調節が可能であるものの、ハンドルを最大まで回してもぬるい温水しか出る事は無い。逆方向に回せば、氷の様に冷たい水を出すことが可能である。

入口と出口

階層への入り方

  • Level 37 Nの小さな配管の水の流れに身を任せるとLevel 114 Nの開けた空間に到達する事がある。 
  • Level 89 N の回廊が極稀に完全に浸水していてそこを泳いで潜っていくとコンクリートの構造物が純白のセラミックに置換されていき、やがては空間全体がLevel 114 N に置換される事がある。         
  • Level 54.6 N で「市民プールはこちら」という標示が置かれている事があり、それに沿って進むと白い建物と巨大なウォータースライダーが見つかり、それを滑り落ちるとLevel 114 Nの中庭に到達する。

階層からの出方

  • Level 114 N で無気力に水面を揺蕩い続けると、水面が不安定になっていきやがてLevel 27 N に落下する。
  • Level 114 N で「休憩所はこちら→」の標示に従って進み続けると、Level 370 N のホテルに到達する。この過程は可逆的である。
特に明記しない限り、このページのコンテンツは次のライセンスの下にあります: Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 License