壁の話
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こちらは 付属BBS に投稿された Level 0 と推察される階層の到達報告である。この報告の内容は最終的に却下されたが、報告そのものが特筆性の高いケースを記したものであると判断され、当ページにアーカイブ化された。

このページを読むにあたり、当該掲示板においてのハンドルネームは日付やIPアドレスなどから生成AIによりランダムに割り当てられたものであり、特定の意味を有していない点を留意すること。

▼#1035 neutrisys
2023.09.19 20:45:55.13



私はおそらく、バックルームに入ってしまい、そして帰還したのだと思います。

大学のサークル帰りに徒歩で家まで向かっていたときのことでした。その日は典型的な熱帯夜で、服が汗で張りつくような暑さだったことを覚えています。暑くて喉乾いたし、自販機の上の方に目をやって、何か買おうかなと思った瞬間です。

後ろからブルーシートのような大きな布でバッと急に覆いかぶさられたのです。そのままに自分の視界が奪われました。はじめは人攫いか何かかと思ったのですが、自分が暴漢に持ち上げられて浮くどころか、布の中に落ちていくような経験したことのない感触を味わったときに直感的に違うとわかりました。私の周りには全く人の気配がせず、ただ眼前の布地だけがそこにあるように感じられました。その後はもうどう抵抗しても無駄で、視界が覆われていて実際にどうなっていたかはわからなかったのですが、自分の身体がありえないところまでずるずると落ちていくように感じました。

vend_machine.jpg

文面より。イメージ画像。

▼#1036 neutrisys
2023.09.19 20:59:01.37



気づいたときには、寝違えたような首の痛みと頭痛に苛まれながら、見知らぬ場所にいました。いつから自分が寝ていたのか、なんで寝ていたのかも記憶と整合性がなくてわけがわからなかったのですが、とにかく最悪な目覚めでした。

目が覚めれば、私の四方は黄色い壁面でした。

周囲の状況に目をやると、自分が四方を矢印のような絵柄の黄色い壁紙に囲まれた、閉鎖的で何もない部屋にいることに気がつきました。広さは一軒家のトイレぐらいでしたが、天井はその割には高く感じました。自分のはるか上で不格好に配置された蛍光灯がちらついていて、宙に舞っているほこりが照らされて明滅していたのが印象的でした。地面のカーペットはほんのり湿っていて、そこからシフォンケーキと洋酒と尿を混ぜたような甘ったるく嫌な匂いが漂っていました。また、さっきまで蒸し暑かったのが嘘みたいに涼しくなったことで、ここが自分の知らない異常な場所で、おそらくはここから出られないだろうことを噛み締めました。

そのときは背負っていた荷物が何故かすべてなくなっていたので、その場で撮った写真は用意できていません。一応、イメージとしては下二つの画像を足して2で割ったような感じです。一枚目はこのwikiに掲載されている Level 0 の画像で、二枚目は私の実家のトイレの画像です。

Level_0000_00.png
WKY4MuINxA8Vs1do.JPEG

level0.png
toilet.jpg


改めて自分が置かれた状況を確認して、意味不明な状況に対する何処へも行けない感情と、四方を壁に囲まれて閉じ込められているし喉も乾いているしでわけわからないけれどこのまま出られないんだろうなという絶望感が頭の中で混濁していました。

▼#1037 neutrisys
2023.09.19 21:11:30.09



ここからがさらに意味がわからないのですが、その先のことをあまり覚えていなくて、気がついたら私は近所の踏切の前に立っていたのです。車道の真ん中でした。列車が通過するときの轟音、強い風、猛暑、そして踏切から鳴り響く大きな不協和音で再び目が覚めました。私はひとときの安息を得たのち、なんとか現実へ戻ったことを理解し、すぐに車道から歩道へと移動しました。

そして、私の荷物が、あの自販機の場所に野ざらしで置いてあることを確認しました。

humikiri.jpg

文面より。イメージ画像。

▼#1038 neutrisys
2023.09.19 21:18:48.10



当然、知人にはこのことを信じて貰えませんでした。自分の記憶はある程度確かであることが本当に薄気味悪く、私が手に負えないところまで狂ってしまったのではないかと何度も疑い心配になりました。とあるネット掲示板で「このサイトなら、もしかしたら貴方の話を興味深く聞いてもらえるかも」と諭されたのをきっかけに、このサイトを見つけることができました。

ここの記事についてはある程度目を通させて頂きました。その上で、ようやく私はこの体験を「おそらくは"四方に壁がある小規模な階層として定義される、 Level 0 の未知の副次階層"に入り込んだもの」と自ら説明をつけ、安心しました。もう一度、私が入った空間の特徴をまとめます。

・Level 0 に酷似した特徴
・トイレの個室ほどの狭さしかない
・それ以外に特に何もない

私が体験したことについては以上となります。この報告が少しでもwiki運営の力添えになれば嬉しいです。



(2件、重要性の低い書き込みを省略)


▼#1041 ★mourin
2023.09.21 02:51:00.09



>>1035 ~ >>1038
The Backrooms JP Wiki 情報精査スタッフ です。



neutrisysさん、この度はご報告いただき誠に感謝いたします。

スタッフ間での議論の結果、neutrisysさんが文中で挙げた二回の外れ落ちについては、再現性のないものとして弊サイトのデータベース上に記録しました。

(ここでは、「現実世界から未知の階層へ移動」「未知の階層から現実世界へ移動」のいずれのケースも単なる外れ落ちによるものと解釈しています)

また、文中で到達していた階層については、Level 0 の未知の副次階層ではなく Level 0 そのものである可能性が考えられます。この理由を説明いたします。

The Backrooms JP Wiki 情報精査スタッフ

▼#1042 ★mourin
2023.09.21 02:53:18.33



Level 0 の構造に一切の規則性は見出せません。

Level 0 は、一般に、様々な部屋や廊下が不規則に接続された空間であるといえます。これを、部屋を構成単位とするのではなく、壁が構成単位であると捉えた場合、Level 0 は不規則に壁が配置された空間と言い換えることが可能です。



ここで、ある空間の中に以下のように壁が生じていたと考えます。

maze_00.png

maze01.png

この画像はあくまで例示を目的に用意したものであり、実際の Level 0 の構造に即しているものではございません。この画像は、一般には、連続的な廊下と行き止まりが続く迷路であると捉えられます。

この画像に一般的なペイントソフトの塗りつぶしツールを用いると、このようになります。

maze_01.png

maze02.png

画像上のほとんどが同色で塗りつぶされたのに対して、主に中央部分に大きな塗り残しがあることを実感していただけると思います。この部分は、四方を壁に囲まれ、隔絶された区画であるといえます。



この、図中の隔絶された区画こそが、neutrisysさんが入り込んだ場所に該当するのではないかと考えられます。

The Backrooms JP Wiki 情報精査スタッフ

▼#1043 ★mourin
2023.09.21 02:54:51.20



コミュニティ内でよく知られている情報の通り、Level 0 は非線形で道理の通用しない構造をした空間であり、このような狭い場所に入り込んだ場合に、実際には抜け出す方法があるのかもしれません。しかし、こうした報告が過去に一件もなされていないということが、この四方を壁に囲まれた区画を脱することが困難であることの何よりの証明であるといえます。今回のケースにおいて、この空間を脱した要因は偶発的で再現性のない外れ落ちです。この部屋に運悪く入ってしまった場合、このような幸運がなければ抜け出すことは不可能でしょう。

また、このような空間は Level 0 だけでなく、ほかのどの階層でも存在しうるものです。外れ落ちを行うということは、いつ何時でも、このような部屋に閉じ込められる可能性が付きまとっているということです。



neutrisysさんの書き込みは、この言説をもたらしたという点で、大変価値のあるものでした。重ねてお礼申し上げます。

The Backrooms JP Wiki 情報精査スタッフ




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